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わたし糖尿病なの あらたなる旅立ち
2018年9月出版
”わたし糖尿病なの あらたなる旅立ち”を出版しました。
秋の夜長に読んでいただけたら嬉しいです。
『まえがき』より一部を掲載
1998年に「わたし糖尿病なの」を出版して20年が経ちました。
そして、「南昌江内科クリニック」を開業して20年が経ちました。
この20年間、私なりにできることを精一杯やってきましたが、ひとつだけ「いつかやろう、そのうちやろう」と思いながら、残してきたものがありました。(中略)
この20年、いろいろなことがありました。
「人生には3つの坂がある。上り坂、下り坂、そしてまさかの坂」
これも父から言われた言葉です。
いろいろな坂を経験してきました。すべての坂が私にとって意味のある貴重な坂でした。
今、人生の折り返しを少し過ぎたところです。フルマラソンにたとえると30kmを越したところでしょうか。これからまだまだ沢山の坂を経験することと思いますが、20年の節目として、この20年の間に私が経験したことをつづってみました。
糖尿病を発症して41年、この間の医学の進歩には目を見張るものがあります。
治療法の進化はすさまじいばかりですが、私が恩師から学んだ大切なことは、次の世代に伝えていく義務もあると感じるようにもなりました。
本書を、糖尿病とともに歩んでいる多くの患者さん、ご家族、医療関係者、そして私を愛し育ててくれた天国の父と母、恩師である平田幸正先生、仲村吉弘先生に、感謝とともにお届けしたいと思います。
こちらからご購入いただけます。
https://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=236550
今年も小児糖尿病サマーキャンプに行ってきました!
1型糖尿病は大変希な病気で、年間発症率は10万人に1~2人と言われています。特に小児期に1型糖尿病を発症されると患者さんやご家族は不安でいっぱいです。同じ病気をもつ仲間や先輩たちと出会うことで、「自分ひとりではない」という安心感を得ることが出来、次第に糖尿病を受け入れ成長していきます。
小児糖尿病サマーキャンプは糖尿病を正しく理解し、より良い自己コントロールをするために必要なことを学ぶ場でもあり、将来自立することを主な目的としています。また、山登りや、ハイキング、キャンプファイヤーなどのレクリエーションや、話し合いの機会を通じて友人を作る場でもあります。
(福岡ヤングホークス 50周年)
福岡のサマーキャンプは、1969年に開始されました。第3回目か4回目に、当時参加した子どもたちによって“ヤングホークス”と命名されたと聞いています。
ヤングホークスは7泊8日と日本で一番長いキャンプです。キャンプを始められた仲村吉弘先生は、常々“将来子どもたちが自立するため”にキャンプをしていると言われていました。その精神は今でも受け継がれています。参加者は、患者50~55名(幼稚園児から高校生まで)、学生ボランティア35名(ヘルパーと呼びます)、食事を作ってくれる栄養科の大学生20名、医師、看護師約10名と120名以上の大所帯です。8日間のキャンプでは、毎朝起床後にラジオ体操、掃除、午前中は毎日糖尿病教室(中学生以上は講師として年下の子どもの教室を担当する)、その他の時間は、花火大会、クッキング(カレー、クッキー作り)、バーベキュー、運動会、山登り、ドッチボール大会、ハイキング、ディスコなど毎日楽しい行事が目白押しです。
夜になると、同じ学年の子どもたち数人で話し合う時間(Talking Group)があり、病気のこと、学校でのこと、子どもたちが本音で悩みなどを話します。毎日4回のインスリン注射、またはインスリンポンプでの注射は自分の血糖を測り、医師と相談してインスリン量を決めます。こうして8日間のキャンプが終わる頃には、精神的に大きく成長した子どもの姿に変わっていくのです。そしてそんな子どもたちが、大学生になるとヘルパーとしてキャンプを企画し、ヤングホークスは年々引き継がれています。
私はこのキャンプに11回目(16歳高校生))のときから参加しています。病気を受け入れ、将来医師になろうと決めたのは、このキャンプに参加したのが大きなきっかけでした。
医学部の学生の頃は、4年間ヘルパーとしてキャンプを企画、運営しました。
医師になってからは毎年医療班で参加しています。8日間のキャンプでは子供たちと一緒に遊んで、勉強して、楽しんで、子どもたちからたくさんの元気をもらっています。
キャンプに参加したこどもたちは、キャンプで出来ることが増えます。今年は、4歳のSちゃんが、自分でインスリンの注射が出来るようになりました。帰ってからも幼稚園で昼食の前に自分できちんとしているようです。
小学4年生のYちゃんは、インスリンポンプの針刺しが出来ず、お母さんにしてもらっていました。自分ですることを目標にキャンプに参加し、1時間半かかりましたが自分で出来ました。子どもたちにとって、この経験を積み重ねることが自信になっていくのです。
1年後に心も体も着実に成長している姿を見るのがとても楽しみです。
開院20周年となりました
平成10年6月1日に平尾に開業して20周年を迎えました。
開業したのは私が35歳のときでした。若輩者で当初は不安が沢山ありましたが、スタッフ含め多くの方々に支えていただき、こうして20周年を迎えることが出来ました。これまで支えていただきました皆様、そして沢山の患者様に受診していただきましたことを深く感謝しております。
また昨年、糖尿病臨床研究センターを立上げ医師も3人となりました。今後も糖尿病の患者様が安心して通院できるクリニックを、そして皆様が有意義な人生を送るお手伝いが出来ますよう18人のスタッフと共にさらに精進してまいりたいと思います。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
インスリンポンプとCGMの最新情報 (ミニメド640G)
2015年2月からSAP(リアルタイム皮下グルコース値が分かるCGM付のインスリンポンプ:ミニメド620G)を使用していますが、このたびさらに新しい機能がついた640Gが使用できるようになりました。これは、Low Glucose Suspendedという、低血糖、もしくは低血糖を予測した時点でインスリン注入が中止される機能です。
私は、「低グルコース前一時設定」を60mg/dlに設定していますが、血糖値が下がってくるスピードを予測してポンプが自動的に注入停止されます。早いスピードで下がるときは120位でも中止になり、ゆっくり下がってくるときは80台くらいで中止になります。
この機能を使うと低血糖になる頻度がかなり少なくなり、補食の回数も減ります。
残存インスリンが0の場合は、補食はしなくても血糖は自然と上がりますが、残存インスリンがある場合は補食が少量必要です。優れものです。
写真1:早朝に低血糖になる前にインスリン注入停止になり、低血糖を回避
写真2:昼の食事が遅くなったときにインスリン注入停止になり低血糖を回避
海ノ中道はるかぜマラソンに参加しました
3月18日に、海の中道はるかぜマラソンに参加しました。
天候は曇りで、寒くも暑くもなく、風も強くなかったので走りやすいお天気でした。。
5km、10km、ハーフのマラソンにTDJから20名が参加しました。
この日のために頑張ってトレーニングをした人も、ほとんどトレーニングしなかった人も
皆さん完走し、それぞれの自己ベストを残すことができました。
初めて参加された1型糖尿病の患者さん、インスリンポンプ(SAP)を開始して初めてのマラソンでしたが、10kmを自己新で完走されました。『思ったよりもきつくなくて楽しかったです』との感想でした。次はフルマラソンに挑戦かな?
私は、昨年からの筋トレの効果か、10km57分台で、昨年よりも約2分記録更新しました!この10年では自己ベスト、年代別では9位/136人でした。筋トレを継続して、次のシーズンのフルマラソンでは、自己ベストが出るように頑張ります!
はるかぜのなかで咲き始めたチューリップに癒されました。
2018年 新年のご挨拶
明けましておめでとうございます。
今年のお正月も福岡は穏やかなお天気でした。
お正月も日課の大濠公園早朝ランニングを行いました。
元旦は雲が多く残念ながら初日の出は拝めませんでしたが、2日の早朝は空気も澄み切って綺麗な朝日を見ることができました。朝の光から沢山のエネルギーをいただき、清清しい新年を過ごしました。
昨年はこれまでのランニングに筋肉トレーニングを加え、マラソンのタイムも8年前まで戻りました。今年もランニングと筋トレを継続し、“貯筋”に励みます!
今年で開業20年になります。1998年に平尾のビルのテナントで開業し、2004年に現在の平和に新築しました。昨年は前田先生を迎え、糖尿病臨床研究センターを立ち上げました。
南昌江内科クリニックも第3ステージとなり、今後も皆様により善い糖尿病診療と情報の発信ができますようスタッフ一同頑張ります。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
ホノルルマラソン16回目の完走報告です
2017年12月10日に行われたホノルルマラソンに、今回はTDJから63名の方が参加されました。(フルマラソン40名、10kmRun&Walk13名、応援10名)
今年は患者さんの参加も12名(1型6名、2型6名)と例年よりも多く、初めてフルマラソンに参加される方も数名おられました。
北海道、青森、東京、埼玉、神奈川、愛知、大阪、兵庫、山口、福岡、佐賀から集まったTDJのメンバー老若男女(2歳~75歳)が前日の12月9日に、例年と同じワイキキの中華のレストランで懇親会を行いました。例年通り、食事をしながら自己紹介を行いました。今年は
ご家族での参加が多く、子どもたちも一緒に楽しみました。
懇親会終了後にクリスマスツリーの前で、集合写真を撮りました。
今年は世界的な寒波の影響か、ホノルルも例年よりも気温が低く夜は肌寒いくらいでした。
スタート前の集合場所で“Team Diabetes Canada”のメンバーと会い、お互い写真を取り合ったりと交流ができました。
スタートの号砲の花火とともに、少しずつ前進。例年よりも少し時間がかかってようやくスタートラインまで行きました。今年はいつもよりもしっかりとトレーニングしたので、昨年よりも良いタイムを狙って走り出したものの、はじめの4~5kmは人が多く自分のペースで走れませんでしたが、そのうち少しずつ自分のペースで走ることができました。ダイアモンドヘッドの坂も順調に走ることが出来、15kmあたりですっかり明るくなった頃に、倒れている人がおられましたが、すでに救急車も来ており数人の人が囲んで救護活動をしていたので通り過ぎました。後で、TDJの芳野先生が中心に救護活動をされたと聞き驚きました。
ハイウェイに入ると、TDJの仲間で速い人たちが折り返してきます。浅田真央ちゃんを探しましたがなかなか見つけられず、TDJの早いメンバー数名とハイタッチをし、ハワイカイを回って折り返し。その頃は霧雨が降っており気温もそれほど高くなかったので走りやすかったのですが、雨が上がると急に太陽の日差しがきつくなってきました。と同時に西の空には虹が見えました。途中のエイドステーションで俳優の佐藤隆太から水をいただき、急にテンションが上がりました!が、33kmくらいでこれまで順調だったペースが急に落ちてきました。今年は歩かないと決めていましたが、やっぱり難しかったです。それ以降は走っては歩き、歩いては走りでした。5時間の目標もどんどん遠くなり、、、ようやく、最後の直線まで着ました。沿道で応援してくれているTDJの仲間にハイタッチして、Finish目指して最後の力を振り絞りました。
参加されたTDJの皆さんほとんどが無事に完走、完歩を達成されました。
最後に10kmウォーク、ラン参加の方も一緒にダイアモンドヘッドをバックに写真を撮りました。
16回目のホノルルマラソンでは4番目に良いタイムでした。
この数年は加齢を言い訳にしてタイムは落ちる一方でしたが、筋肉トレーニングの効果で、
8年前のタイムまで戻ることができました。肉体改造の効果75点というところでしょうか。
筋トレを続けて、来年こそは5時間を切れるように頑張りたいと思います。
追伸:懇親会で皆さまからチャリティーでいただきました735ドルは日本糖尿病協会の基金に納めさせていただきました。皆さまありがとうございました。
福岡マラソン2017を走りました
2017年11月12日に開催された福岡マラソン2017に参加しました。
今年は、“肉体改造”を目標の一つに掲げ、1月から少しずつこれまでと違ったトレーニングをしました。9月からは本格的にパーソナルトレーナーを付けての筋トレを開始し、諦めかけていた“フルマラソンで5時間を切る”ことを目標に頑張ってきました。
当日の福岡は快晴。走るには絶好のお天気とちょうど良い気温でした。
スタートしてはじめは渋滞で、自分のペースで走れませんでしたが、5kmを過ぎた頃から少しずつペースを上げました。20kmくらいまでは順調でしたが、ハーフを過ぎた頃から急に足が攣りそうになり、少し歩いては走っての繰り返しでした。途中リタイアも頭をよぎりましたが、漢方薬を飲んだり、水を足にかけたりしながら、何とかゴールまでたどり着きました。最後の2kmはTDJの仲間が一緒に走ってくれたおかげで歩かずに走りきることができました。血糖は、スタート30分前からインスリンポンプの基礎を30%に減量し、途中のエイドステーションでスポーツドリンクやみかん、うどんなど補給し、120~200mg/dlで比較的上手くコントロールできたと思います。タイムは2009年の自己ベストよりも8秒遅く、5時間4分53秒でしたが、21回目のフルマラソンでは2番目にいい記録でした。あと5分が本当に難しいですが、12月のホノルルに向けて頑張ります!
沿道で応援してくださった皆様、一緒に走ってくれたTDJの仲間の皆さん、大会の運営、ボランティアの皆様、本当にありがとうございました!
福岡小児糖尿病ヤングホークスが鈴木万平糖尿病財団より鈴木万平賞を受賞しました
“鈴木万平賞”は各地域において、あるいは地域を越えて長きに亘り糖尿病療養指導に積極的に取り組み、治療及び予防に貢献した個人・施設・団体・チーム・グループなどから選ばれます。
第10回鈴木万平賞の団体部門で、我が福岡小児糖尿病ヤングホークスが受賞し、代表の岡田朗先生と一緒に10月12日に東京で行われた表彰式に行ってまいりました。
福岡小児糖尿病サマーキャンプは、1969年に当時九州大学におられた、平田幸正先生によってはじめられ、その後仲村吉弘先生が長年にわたり責任者として行ってこられました。今年で49年目になり、これまでに多くの糖尿病の子どもたちがこのキャンプに参加し助けられました。今では自立した立派な大人として社会で活躍しています。
表彰式の挨拶のときに、岡田先生が「仲村先生が生きておられたら、どんなにか。。。。」
涙で言葉が詰まってしまいました。
平田先生、仲村先生、このキャンプを支えてくださっているすべての方々、そして現在代表として続けてくださっている岡田先生に深く感謝申し上げます。
第5回日本糖尿病療養指導学術集会に参加しました
7月末の週末に京都で行われた“第5回日本糖尿病療養指導学術集会”にスタッフ4人と参加しました。全国から糖尿病の療養に関わる熱心な医療従事者が集まり、暑い京都で、熱いディスカッションが行われました。当クリニックからも看護師2名、管理栄養士1名、医療事務1名が発表しました。初めての学会発表のスタッフも緊張しながらも無事に発表が終わりました。
少しだけ足を伸ばして大原三千院に観光。観光タクシーの運転手さんの案内も篤かったです!
8月1日から、当クリニックに糖尿病臨床研究センター長として、3人目の糖尿病専門医が入社いたしました。
まもなくHPにも登場いたします。乞うご期待ください!
南昌江内科クリニック
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