院長メッセージ

国際糖尿病支援基金 2006.04.03

院長メッセージ
2006年04月03日

3月に、宇都宮で行われた“小児ヤング糖尿病セミナー”に参加してきました。

 講師は、“森田 繰織さん”。彼女は私と同じ1型糖尿病で、現在は社会人としてお勤めをしながら“国際糖尿病支援基金”の会長もされています。数年前に彼女と知り合って、3年前に、パリで行われた国際糖尿病学会(IDF)の時に初めてお会いしました。とても素敵な女性です。彼女との再会を楽しみに宇都宮に行きました。

 彼女は15歳で1型糖尿病を発症して、高校生の頃は修学旅行にさえも参加できなかったそうですが、今ではインスリンをしながら40カ国もの国々を旅しています。さまざまな国の糖尿病患者さんと接するうちに、世の中には同じ糖尿病患者でありながら、充分な治療を受けることも出来ず、悲惨な人生を送る人がいかに多くいることかと、驚きとともに悲しい気持ちにさせられたそうです。日本人が、いかに恵まれた医療を受けていることかと思い、その後同じ糖尿病に苦しむ人たちに対し何か出来ることはないだろうか考えられたそうです。その頃、開発途上国の恵まれない糖尿病患者に、インスリンや血糖測定機などを送る支援活動(INSULIN FOR LIFE)や、インドで1型糖尿病の子供たちをサポートしているDream Trustの活動も知り、日本で“国際糖尿病支援基金”( http://202.238.86.111/idaf/)を設立されたのです。彼女の行動には、ただ敬服するばかりです。

 森田さんからのメッセージです。
「この基金のことを知った人が一人でも私と同じような気持ちになり、行動する仲間になってくれることを祈っています。私たちの小さな一歩が、世界のどこかで糖尿病の患者さんの命を助け、人生を豊かにすることに役立ちます。是非一緒にこの基金の活動に参加して頂けるようお願いいたします。」

 彼女の勇気ある一歩が、多くの人の心を動かしています。私もその中の一人です。
 4年前にインドの1型糖尿病の女の子の支援をはじめました。毎年、主治医のSherad先生から、写真とお礼の手紙が送られてきます。今は9才になり、すくすくと成長している写真を見るのがとても楽しみです。
 
 “Thank You! Aunt Masae.”
      =(まさえおばちゃん、ありがとう)
 まだ英語もおぼつかないインドの女の子からのお礼状と写真は、私をちょっぴり幸せな気分にさせてくれます。
 元気で明るく健やかに育って欲しいと、遠い空から祈っています。

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