院長メッセージ

走ること 2004.12.04

院長メッセージ
2004年12月04日

“走ること”を始めたのは、大学2年の頃でした。その頃バドミントン部に入って、部活が終わってからも必死で素振りの練習をしていましたが、やり方がまずかったのでしょう、右手首の腱鞘炎(けんしょうえん)をおこし、ラケットが振れなくなってしまいました。皆と同じ練習が出来ないのが辛くて一人で体育館の周りを走っていました。走っているといつのまにかそんな辛い気持ちを忘れていました。それ以来、何か辛いことや悲しいことがあると、いつのまにか走っている私がいました。汗と一緒に涙を流しながら走ったこともありました。走ることで辛いことを忘れようとしたのかもしれません。

27才の時、肝炎を患ってから、3年間は“走ること”も出来ない時期がありました。今考えると一番辛いじきでした。幸い、治療が効して肝臓は完全に良くなりました。それからは低下した体力を復活するためにウォーキングから始めました。だんだん体力が戻ってきたので、時々5kmのマラソンレースにも参加しました。走ることが出来るようになった喜びと嬉しさでいっぱいでした。
30代後半に、頑張っている1型糖尿病の患者さん達から刺激を受け、ちょうどその頃行った講演先での先生からのお誘いをいただき、フルマラソンに挑戦しようと思ったのです。自信は全くありませんでしたが、少しでも若いうちに自分の体力と精神力を試してみたかったのです。1年間と少しトレーニングを行い、2002年12月ホノルルマラソンに参加、6時間で完走することが出来ました。その時の感動と興奮は今でも忘れられません。ゴールした瞬間に達成感と感動で涙が溢れてきました。と同時に次の大きな目標が広がってきました。

それから2年、今のクリニックを立ち上げることができました。今の私の原動力は“走ること”から学んだのだと思います。上り坂や下り坂、マラソンのレースにはいろいろな坂があります。その時の体調によって同じ坂でも感じ方は違ってきます。でも、どんなに辛い坂であっても、足を前に踏み出せば必ず一歩前に進むのです。これまでの私の人生にもいろいろな坂がありました。これからももっと大きな坂があると思いますが、どんな坂でもマイペースで、楽しみながら走っていきたいと思っています。

いよいよ今年もホノルルマラソンが近づいてきました。練習不足が気になりますが、今年は今年のペースで、ホノルルの景色を楽しみながら、ゴールを目指して走ってきます!
V3のサインが出来ますように…

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