院長メッセージ

親子継承 2006.10.26

院長メッセージ
2006年10月26日

私は北九州で街の電気屋の娘として生まれ、14歳までは医師になるなんて全く考えてもいませんでした。14歳で糖尿病を発症したことが、私の人生を大きく変えました。
 今年で医師になって18年、開業医になって8年になります。医師になった当初は、開業するなんて全く考えていませんでしたが、大きな病院では自分のやりたい医療に限界を感じ、まだ若かったですが35才で開業に踏み切りました。

 40歳を過ぎたころから、ようやく同級生たちが新規開業したり、ご尊父様から継承され同じ立場になってきました。ご尊父様から継承する同級生たちは、「オヤジの頃とは時代が違うので意見が合わない。」と皆同じ様に愚痴を言うことが多いです。私から見れば、一番身近に、最も信頼できるお父様がいらっしゃるし、また経済的な面でもとてもうらやましく思うのですが。。。

 45年間電気屋を経営していた父は、5年前に大腸癌の肝転移で他界しましたが、元気な時から「子どもが後を継がないのなら、こんなに借金をしてまで大きくはしない。」と言っていました。父の気持ちを受け継いで電気屋の後継ぎになった兄とは、いつも意見がぶつかっていたようでした。同じ仕事のことで、親子で話しが出来ることを私はうらやましく思っていました。亡くなる1ヶ月くらい前から、兄は仕事が終わると必ず父の入院先の病院に行って夜遅くまで仕事の話をしていたようです。父は最後まで商売人として伝えたいことがたくさんあったのでしょう。
 職業は違いますが、父が生きていたら私にもたくさん教えてほしいことがあったのに、と時々思います。

 8年前にビルクリニックで開業し、新しいクリニックを建ててあっという間に2年が過ぎました。毎朝父の遺影に手を合わせて、こうして元気で幸せに毎日を過ごしていられることに感謝の報告をしています。

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